何度でも自分に言い聞かせる言葉「死よりも生きることだけを考える」

日々のこと,脱モラハラ,生と死

「死よりも生きることだけを考える」

自分の病気を
検索することはめったにない
難病らしく病気のことが書いてあれば
怖くなるから見ない

普段はすっかり忘れている持病

最近
友だちに病名を聞かれたこともあり
久しぶりに検索した

ステロイドで寿命を縮めることは
沢山ある副作用の中の一つ

ステロイド治療開始からの
平均的な寿命

若いころ知りたかった
そして最近まで知り得なかった
リアル過ぎるそれが目に入った

何となく感じていた通りの数字
ボーダーラインはとっくに過ぎている

良し悪しでもない
前向きでも後ろ向きでもない

ステロイドを服用している
という揺るがない現実があるだけ
そして強い副作用がある

生きるために必要なステロイドだ

山歩きを始めたことを報告した私に
向けられた主治医の複雑な表情が
頭に浮かぶ

胸の奥が小さく早く脈打つ
心の端がざわつく

向き合わず目を閉じていたい
もしくは
淡々と受け入れられたらと思う

情けないけど
希望的観測は捨てない
・・・捨てられない

随分むかし
癌の転移を受け止められずにいる私に
9歳の娘が言った言葉を言い聞かせる

「生きることだけを考えて!
私のために生きようと思って!」

その瞬間
スッと覚悟が決まった力強い言葉
いつでも私の力になる言葉だ

死よりも生きることを考えればいい
もっと言えば
何も考えずにただ生きればいい

おまけの人生だ

だから
誰が何と言おうと

残りは
私のためにちゃんと使ってやるべき

強くそう思う

「今が楽しければそれでいい」

天気が良ければ毎週末
山を歩く
そのための下調べに時間を割く

残っている人生の時間つぶしだ

洗脳が解け自分を救い上げ

60の歳で難病持ちの身体で
私の人生の続きは始まった

夢とか目標とか
ビジョンとかあるわけでもない
だから
いつでも何度でも自分自身に
言い聞かせなければいけないことがある

「今」が楽しければそれでいい
ということ

刷り込まれた価値観や思い込みを
払拭して完全に納得するには
まだまだ不十分だから

いつでも何度でも
自分自身に言い聞かせる

人生の目指すべき目標は要らない
必要なのは「今」のための目標

奇跡のような

「今」を楽しめばいい
「今」以外を考えない

それ以外の余計なことを考えないように
空いた時間は次の山歩きのために使う

微かなやるせない思いは振り払い

楽しい人生の時間つぶしだ

「奴より長く生きる」

幻じゃない実態のある私が
この二年間を振り返った時に

そこに在るのは実感ある私の思い出

「自分を救えるのは自分しかいない」
もがき苦しみ見つけた答えも

手当たり次第に手繰り寄せて
かじってみては失敗したことも

自分で決め行動し
現実にしては感動したささやかな
一日一日も

たかだか二年だろうと間違いなく
実体ある「私」の過去

これからも
そんな当たり前のことに満たされて

未来から流れて来るであろう
残りの時間を使いきろうと思う

だからもう二度と

自分を捨てはしない
心を明け渡すことはしない

この変わらない環境で

私は誰のためでもない
私のために生きてやろうと思う

「奴より長く生きる」

不確かは重々承知の上で
不確かな未来だからこそ

確かな今このときは
自分に都合のいいことを考えればいい

「私のために生きる」

生きている今
自分に何度も言い聞かせていれば

払拭したい少しばかりの不安は
きっと
もう少しで消えていく