″自分″さえ持っていれば、「要らないものは要らない」と捨てられる

日々のこと,脱モラハラ要らないもの

″人生をすり減らした年月″は要らない

事実上破綻した
紙切れ一枚の夫婦関係を続けながら

人生のほとんどをすり減らした
年月をいまだに思うときがある

″執着″ というのだろう

私ではどうにもならなかった
そして
かわいそうなぐらい
頑張ることしか知らなかった

無知だった私への
″哀れみ″ かもしれない

奴と結婚した私の存在意義は

この場所で
自分の役目を果たすこと
だと思った

そのためにも
そして
自分を守るためにも

″自分″ を捨て
夫のすべてを許し受け入れる

モノでゴミ箱で良しの月日が
過ぎれば過ぎるほど

抜け殻のままの私は
終いには
″自分″ が何なのか分からない

いちばん捨ててはいけなかった
″自分″ を捨てたのだから
当然のこと
だと今だからこそ分かる

結局
実質のない日々は
積み重ねても積み重ねても
何も残らなかった

それだけのこと
執着するほどの内容もない
考えても仕方がないこと
頭で分かっている

だから確信していることもある

浪費してしまったその膨大な
取り返しのつかない年月を

少しづつだけど
終いには

きれいさっぱり
捨てることが出来ると思っている

生産性のない後悔も
薄れることのない悔恨の念も

十分に味わったから
もういい

いま

忘れていた″自分”の
忘れていた″心″が

少しづつ太くはっきりと
確かなものになってきているから
そう思う

″自分″ さえ捨てなければ
″心″ さえ明け渡さなければ

″要るもの要らないもの″ の
分別もつく

″要らないものは要らない″ と
捨てられる

だから
終いには

人生のほとんどをすり減らした
年月だろうと
きれいさっぱり
捨てられると確信している

″幸せのしきい値が底辺″なのは奴のせいで奴のおかげ

そして
もっと終いには

奴との結婚生活のおかげで
自分不在の人生のおかげで

幸せを感じるしきい値は随分と低い

ということが有り難いことだと
心から思えるようになるはず

声を出して笑えることが嬉しいし
涙が流れることも嬉しい

マイナスの感情も思考も受け止めて
否定しないでいいのが嬉しい

そして前を向いて
考えられることが嬉しい

そんなふうに
ごく当たり前のことに
感動している私の
幸せを感じるしきい値は底辺で

それは
間違いなく奴のせいで
奴のおかげだ

″自分″さえ捨てなければ劣悪な環境に感謝もできる

″穏やか″とは程遠い距離の
この環境の中でも

自由に思考し
それなりに行動できる

誰かのためじゃない″自分のため″
誰か軸じゃない″自分軸″

そんなふうに
意識していた″自分″ が
無意識のうちに出来るようになれば

忘れていた普通のことが
これからもっと普通になっていく

″自分″ がはっきり分かるから
他人との関係もはっきり見える

そんな確かな感覚があるから
私はもう
誰かに縛られることはない

周りの流れに流されることもない

身を任せるのは
自分の中の流れであって

それを楽しんでいたであろう
本来の自分を思い出している

″自分″ さえ捨てなければ

距離感を偽らないでいい奴との関係も
化けの皮がはがれた環境も
そして
奴は奴のテンプレートのままで

そのほうが私には好都合だ

″自分″ さえ捨てなければ

劣悪な環境に感謝しながら
楽しみを見つけられる

彩度明度は高く
かすみは除去され
コントラストは強く

くっきり確かな私は
身体も心もすこぶる調子が良い